アメリカに愛犬を連れて来るには
何事も動いてみないことには分からないことって多いですよね。
今回は「犬をアメリカにつれていくには,何したらいいの?」です。
私の経験をお話しします。
インターネットで調べても,そのほぼすべてに,同じアメリカでも州によって違うし,色々変更になることもあるから,詳しくは必ず自分で調べてねって趣旨の事が書いてあります。
全くその通り。
だけど,本当に分かりにくいんです。
アメリカのニュージャージー州の検疫のサイトを調べても「CVIが必要です」って書いてありますが,CVI?なにそれおいしいの?状態です。
うーーーん。
仕方ない,近いうちに,毎年受けてる5種混合ワクチンを接種しにいく予定があるから,その時に獣医さんに相談してみよっと,軽い気持ちでいました。
渡米まで2ヶ月弱前。
動物病院へ。
予定通り5種混合ワクチンをちくっとしてもらい,いつものように先生が「何か他に気になるところはありますか?」と聞いてくれました。
そこで年末にアメリカに引っ越し予定で犬もつれていきたい旨伝えて,「CVIが必要って書いてあるんですけど,なんのことですかね?」というと,急に空気がピリッとするのを感じました。
そのあとすごい勢いで下記の事を言われました。(記憶を元に書いてるので,多少違うところはあるかもしれません。)
「CVIが何かはわかりませんが,こちらでできるのは日本の出国と入国に関することだけです。出国は基本そんなに大変ではありませんが,帰国時に犬を連れて帰ってくるのはとても大変です。なので出国までにどれだけ準備をしていくかが大切なんです。」
「でも(私の名前)さんは狂犬病の接種は集団接種ですね。集団接種の場合,この市では自治体から獣医師が委託されて接種しているので,証明ができません。証明書は出せないんです(断言)」
「(今までの狂犬病ワクチンはカウントされず最初から受けなければいけないから)今から1ヶ月おいて二回の接種が必要で,一週間後に抗体検査,結果が出るのにも時間がかかるし...年末には間に合わないですよ。」
「まぁそういうめんどくさい手続きを自分ですべてアメリカでやるなら別ですが。アメリカに行くだけなら,まぁ出来るんじゃないですか。不可能だとは言ってないです。ただ帰国時は,アメリカの獣医師は恐らくそんな事知らないでしょうし,自分で問い合わせて調べないと誰も助けてくれないと思います。ちゃんとやらないと,最大180日,犬は空港から出れなくなります。」
「書類を書かないといけないなら,書式を用意してください。付箋でこことここを書いてって指示してくれたら,書きますよ。ただまずご自身で検疫所に連絡して何が必要か調べてください。」
なぜか途中から責められているような,突き放したような強い口調でした。
とりあえずその日はあまりの情報量の多さと口調の強さに圧倒され,心と頭の整理がつかないまま帰宅しました。
そもそもちゃんと毎年狂犬病ワクチンを受けてるのに,集団接種だとなぜそこが証明できないのか。(理由についてはその獣医さんは色々おっしゃってましたが...こちらとしてはなんの落ち度もない内部の話だったので納得はできなかったです。)
まず成田の検疫所へ電話。
検疫所ってそんなに簡単に電話して問い合わせできる事にまずびっくり。
電話に出てくれた女性に事情を話し,狂犬病ワクチンは集団接種でしていますと言うと「自治体でワクチン接種の証明書を発行してもらってください」と。
私「えっ...発行してもらえるんですか?」(獣医さんの言ってることと違うぞ)
女性「皆さんそうされてますよ。お住まいの自治体に問い合わせしてみてください。それを事前にこちらでFAX等してくれたら大丈夫か内容の確認もしますよ。」
市役所に電話
若そうな声の男性「えっとー,あの,鑑札で証明になりませんか?」
(ここからか。ならないから電話してるんでしょっと,あまりに頼りなさそうな声の主にイライラ。小心者なので言えないけど。)
男性「少々お待ちください......確認しますので折り返しご連絡します。」
(待てど暮らせど連絡来ず)
仕方ないので再度市役所に電話。
女性が出て全く同じ説明をする。
「狂犬病ワクチンのお知らせ葉書の,市役所側が保管している半券のコピーだったらお渡しできます」とのこと。
...検疫所からは「証明書」って言われたんだけどな...。
だけどとりあえず送ってもらって,検疫所の方に確認してもらうしかないと思いました。
...ああ,もう愛犬をアメリカに連れていくのは諦めた方がいいのかなとだいぶ弱気になってきました。
愛犬が空港で何ヵ月も足止めをくらい一人残されてしまったら?そんなリスクをおかしてまで連れていくのは果たして正しいのかな。犬をつれて行けなかったら誰に預けたらいいんだろう。はぁ一緒に行きたかったな...。
だけどその事態は一本の電話で一気に好転。
先ほどの市役所の女性です。
彼女は検疫所に連絡をとってくれたらしく「半券のコピーではダメでしたので,こちらで書式を用意します」と言ってくれました。その後本当にちゃんとした証明書を送ってくれて,その後自分でもキチンと免疫所にも確認してもらいました。
その女性には本当に感謝しかありません。
獣医さんは,私の住む市では狂犬病ワクチン接種の証明書は出せないと言い切っていたので,彼女がしてくれたのはもしかしたら特例だったのかもしれません。(それかその獣医さんの認識が間違っていたか)
とにかく,動物を海外につれて行くのは,ペットであろうと輸入輸出扱いになります。
早めに各窓口に問い合わせをすることをおすすめします。
アメリカの病院ならでは!
先日,階段を踏み外して腰を強打してしまいました。
しばらく安静にして様子をみていたのですが,どうしても痛みが引かず,意を決してアメリカの病院にかかることに。
アメリカでの病院や保険のシステムは複雑すぎですよね。痛い腰をさすりながら,ネットで自分の保険が使えるprimary care(一次医療)の病院を探し,ドクターの評判をチェックし,電話をかけ,初診の患者を受け入れてくれるかを確認。
2日後に予約がとれました。
当日,病院に行くと患者さんらしき人は誰もおらずとっても静か。おそるおそる受付にいる人に名前を名乗り予約がある旨伝えると,ドライバーズライセンスと保険のカードを出すよう指示され,ipadで問診票の入力をするよう言われました。
問診票は日本で書いたどの問診票よりも細かくて,特にアメリカっぽいなぁと思ったのは,sexual orientation 性的指向を書いたり(ちなみに異性愛者は英語でheterosexualといいます。) Are you sexual active?という質問があったりしました。
Sexually Transmitted Infections (STI) 性感染症のリスクがあるための質問であることはすぐ分かりましたが,ちょっと面食らいますよね。
一通り受付がすむと,次に個室に通され,看護師さんが体重や血圧や熱を計ってくれました。
しばらく待っているとドクターが入ってきて診察という流れでした。
じゃあ念のためレントゲンを撮りましょうということになり,prescriptionを書いてくれることに。
ただ,レントゲンをとるのは全く別の施設。
再度自分でレントゲンの予約をとってprescriptionを持って自力で行く➡️レントゲン情報は病院に転送➡️後日病院から電話しますということでした。
まず第一の感想としては,時間がすごくかかる!
そうこうしてるうちに治ってしまうわ。
(治るのはいいことだけどさ!)
だけど予約さえとってしまえば病院で待つ時間はほとんどなく,日本のように待合室で他の感染症をもらってしまうリスクは低いと思います。
また診察後,メールで当日の診察内容が送られてきました。口頭の説明だけでは聞き漏れや誤解などがあるかもしれないので,自宅で落ち着いて見直せるのはすごくいいなと思いました。
マクドナルドのおいしい塩のヒミツ!?
突然ですが,クイズです。
マクドナルドのおじさんの名前はなんというでしょう。
日本ではドナルド マクドナルドさんですね。
アメリカではロナルド マクドナルドさんと言います。細かいですが,違うんですね。
でも個人的にはなんかドナルドマクドナルドの方が音の響きがいい気がする。
さて,先日マクドナルドでセット(ちなみに英語ではsetではなく,comboかmealといいます。)を注文したところ,ポテトの塩がカスタマイズできるそうなのでextra saltにしてもらいました。
マクドナルドの揚げたてのポテト,美味しいですよね。あのおいしさの秘密はなにかしら。
しばらく待っているとトレイの上に注文した商品と共に塩のpacketがいくつかバラバラと乗ってました。
あー,自分でextra saltかけるのね 笑
ふとマクドナルドのポテトのお塩には何が入っているんだろうそれが美味しさの秘密かも!と思い,塩のパッケージを見ると...
そこにはiodized saltと書かれていました。
やっぱり!
ポテトの美味しさは塩以外のものが入ってたからだったんだ!と思って調べてみると
Iodizedはヨウ素添加の意味。
ヨウ素!?
どうやら海草類を日常的に食べない諸外国では,ヨウ素が不足しがちらしく,どちらかというと世界的にはお塩に添加している方がポピュラーみたい。
スーパーでも気にして見てみるとヨウ素入りのお塩がたくさん売ってました。
ヨウ素は不足しても摂取しすぎてもいけないらしいので,海苔が大好きな私は添加されていないお塩を選んでいます。
それにしてもマクドナルドの秘密を発見したかと思ったのになぁ 笑
掃除の仕方までアメリカンでダイナミック!
一軒家に引っ越しをしました。
暖炉にテンションが上がったのもつかの間...
初日からセントラルヒーティングのパイプが凍って壊れたり(その間めちゃくちゃ寒い),その他色々不具合があって直すところがあったりして,アメリカ一軒家の洗礼をしっかり受けています 笑
それはひとまずおいておいて...
アメリカのお家でビックリしたもののひとつをご紹介します。
それはセントラルバキュームシステム!
数ヵ所,壁にこんなのがあって...
これを開けると穴があって,しゅぱーーーっと音をたてて吸い込んでいきます。
この穴に付属のホースを指してお掃除します。
吸い込まれたゴミは地下の一ヶ所に集められて,ゴミの日に回収をします。
なので掃除機を抱えて移動したり,コンセントを抜き差しする必要なく,家の掃除ができるということです。
さすがお家が大きいアメリカならではですよね。
小さいけれどドキドキする日米文化の違い
日本にいるときは無意識に,でも確実に,ドアの鍵を閉めるときはロックを横にしていました。
でもアメリカでは逆が多いんです。
言っている意味が分からない?
では下の写真2枚をご覧ください。
私のお伝えしたい違和感が分かっていただけると思います。
⬆️これが鍵がかかっていない状態。
⬆️これが鍵がかかった状態。
これ無意識レベルでちょっと心がざわざわします。
トイレのドアに鍵をかけるとき,どうしても心配で毎回念のため確認をした上,なるべく急いで出てしまいます😂
アメリカの合理的なメンバーシップカード
日本にいるときは色んなお店でポイントカード作っていて,お財布は現金よりもポイントカードで膨らんでいた有り様でした。
一方,アメリカのお店のメンバーシップズカードは,小さくて穴が空いてるのでキーチェーンにつけて使えるタイプ。後ろにはバーコードがついていて,それをスキャンすると値段が割引になります。
なるほどー!
めっちゃスマート&合理的。
これ,日本でもやればいいのにな。
ちなみにメンバーシップカードを作るためには,サービスカウンターで
Hi, can I make a membership card?
と言えば,名前と住所と電話番号を聞かれて,その場で作ってくれます。
「蛍の光」は日本の曲じゃない!? Auld Lang Syne
大晦日。
TVの音楽番組を眺めながら年明けの瞬間をぼんやりと待っていました。
NYのタイムズスクエアでのカウントダウン。
「5! 4! 3! 2! 1!」
「Happy New Year!!!!!!!」
テレビの中では華やかなconfetti、キスをする人たち。
そして聞き覚えのある音楽が流れてきました。
それは蛍の光。
「おっ日本の曲!でも新年なのにこの曲って(笑)
それにしてもずいぶん渋い曲がアメリカでも有名なんだなぁ。」と思いました。
ですがよくよく調べてみると「蛍の光」のオリジナルはスコットランド民謡
「Auld Lang Syne」。
えええええ。日本じゃないの!?
しかも日本では紅白の最後に歌われたり卒業式で歌われたりお店の閉店時に流れたり、ちょっとセンチメンタルな気分になる終わりの曲のイメージが強いけれど、欧米ではむしろ逆の始まりの曲らしいです。新年が明けた時や披露宴や誕生日などで歌われたりするそうです。
この曲に対する日本人との感覚の違いが面白いなと思いました。